憧れの鴛鴦
(おしどり)
おしどりを<<大辞林(国語辞典)>>から引用してみると
「カモ目カモ科の水鳥。繁殖期の雄は橙色のイチョウの葉形の飾り羽をもち、非常に美しい。雌は灰褐色に斑(まだら)のある地味な鳥。暗い池や小川の木陰などを好み、山地の水辺に近い木の空洞に巣をつくる。シベリア・朝鮮・中国・日本に分布。
我が家の近くの昆陽池(伊丹市)に冬になると鴨などの水鳥がたくさん訪れる。ここは大阪近郊で水鳥の観鳥スポットとして有名で1シーズンに何度もウオッチングに出かける。だがここには、鴨の中でもひときわ美しい「おしどり」はほとんど来ない。
インターネットでどこで見られるか調べてみると「鳥取県日野町を流れる日野川で「おしどり」が多い日には800羽以上飛来する」との情報をキャッチした。
地元のおしどり愛護グループが餌付けしており、その餌を食べにくるのは朝夕とのことなので泊りがけで観鳥に行った。
おしどり観察小屋はJR伯備線根雨駅のすぐ近くの線路ガード下にある。
自宅(09:15)から距離は220kmあり中国自動車道落合JCT(12:00)~蒜山SA昼食(12:35/13:30)米子自道車道の江府IC(13:45)~根雨(14:10)――直行で約3時間半だが私たちはゆっくりと。
根雨に着くと「おしどりのぼり」立て看板が何本も道脇に立ててあるので道を迷わず日野川に架かる鉄橋ガード下の小屋に着くことができた。
小屋は立派なもので内部には愛好者達が寄付した望遠鏡が数台おしどりにピントを合わせてあったり、写真や資料が展示されている。
私が中に入るとおしどりボランティアIさんがすぐ望遠鏡を指し示して「見て下さい」と勧められる。
あこがれていた写真でしか見たことの無いおしどりが目に飛び込んできた。
わぁ!!と大声を上げたくなったが、少しでも物音を立てると警戒心の強いおしどりのためがまんがまん。
川の浅瀬に沈んだどんぐり(大好物)を首からドボンと水に突っ込み咥えて浮き上がる。口の中で上手に転がしながら食べている。
私達は飽きずに2時間ばかり観鳥させていただいた。天気の悪い日が多く見られるとお聞きしていた通り数百羽が群れていた。翌早朝、また寒い雪道をかわいいおしどり達に逢いに車を走らせた。
昨日お会いできなかったMさんにお会いしました、毎日お世話様です。
啓蟄だというのに山は雪帽子をかぶる寒い寒いおしどりとの出逢いであった。
私も山歩きで拾い集めたドングリを少しだけど持参しました。
宿泊した日野町交流センター「リバーサイドひの」は料理もうまいし、サウナ付き風呂もある。山合いを流れる日野川の景観も良くゆったりした気分に浸れた。
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裏山の山上(車で10分)にある曹洞宗の長楽寺の本尊は国の重要文化財に指定されている薬師如来である。
お電話で仏様を拝観したい旨お願いしたところ、お許しをいただけた。全国でも傑作といわれる薬師如来、脇侍の日光・月光菩薩、毘沙門天、不動明王の仏像などが宝物館に安置されている。それはそれはすばらしい仏様だった。
薬師如来、両脇侍像 向かって右 日光菩薩 左 月光菩薩
不動明王像
毘沙門天像
十二神将像
宿「リバーサイドひの」からすぐ近くであるが山の中腹にあり、道には雪が残る。
帰り道、雪道(山の中)、滑りそうで下りられなくなり、たまたま、通りかかった地元の方に先導してもらい抜け道を走りました。ありがたいものです、お参りした薬師如来様のご加護でした。
ご住持様は「この仏様の金箔はこの地で作られた」といわれる。日野川で砂金を集め金を生産していたので、昔この地は「火野」と呼ばれていたそうで、何時の頃からか「日野」に転じたのかもしれないと説明された。
日野川の上流に隣接する日南町は砂鉄を使い、たたら製鉄で「印賀鋼(いんがはがね)」を盛んに生産していたと聴く。
私の氏と同じ名前なので記してみました。
おわり