能登富士(高爪山)
のとふじ(たかつめやま)
標高 341 m
日本海の荒波に削られ形造られた能登金剛、厳門の景勝地のある富来に能登では一つしかないふるさとの富士がある。山の形が富士山に似て能登にあることから「能登富士」と呼ばれ、古来より聖なる山として崇められてきた。
能登富士の正式名は高爪山である。
門前町(2006年02月01日より輪島市に合併)と富来町(2005年09月01日志賀町と合併)の市境界に山頂がある。
「能登富士といわれる標高341メートルの高爪山の山頂に奥殿が、ふもとの台地に本殿が建っている。日本武尊を主神として祀り、7世紀末、持統天皇の祈願所となつた。利家は修験僧の大福寺北え坊(きたのぼう)に深く帰依し、自筆の書状を認めて、上洛の際の道中安全や二男利政の病気平癒などの祈祷を依頼した。(現在、北え坊に宛てた利家自筆の文書が所蔵されている。)
上杉謙信軍によって旧記、寺宝など一切を焼失し、荒廃していたが、1585(天正13)年利家が社殿を再興し、ついで利常が社領を寄進するなど代々の藩主の崇敬を得てきた。」
地図の説明
①大福寺、高爪神社 ②鳥居 ③町道分岐 ④林道登山口 ⑤山頂
行程:
登り 15分 下り 10分
標高差 156m 距離 1km
標高:
鳥居 51m 分岐 195m
林道登山口 185m 山頂 341m
2万5千分1地形図名: 剱地 [北東]
1/50000地形図名:剱地
高爪山を神社の鳥居を額縁に
町道分岐の案内図(③の地点)
国道249号線の旧道に沿って建つ高爪神社の鳥居は能登富士を描く額縁になっている。
鳥居をくぐりつづく道は町道643号線でこちら富来町と門前町とを結ぶ。真正面の富士を眺めつつ、段々畑の間をぬって進めば、道は林道高爪山線と林道二十刈線に峠で交差している。(③の地点)
交差点に高爪山保全林案内図と登山口の道標が立っており、ここから山頂まで1kmと表示がされている。無舗装のガタガタ林道ですが登山口まで乗り入れOK、駐車スペースも有りますと観光案内所で情報を得ていたので乗り入れた。
林道分岐の道標(④の地点)
砂利道に残る車のわだちも雑草で半ば覆われ、この道はほとんど利用されていないようだ。2分ほどで左手に登山口の道標があり、普通自動車なら二台ほど駐車出来そうだった。(④の地点)
かっては山頂の奥殿への参道として多くの参拝者達が往来した山道は広いのだが今は荒れるに任せているようだ。登山口の付近は植林された杉林の中に竹が侵入して竹林となっている。暗く薄気味悪い雰囲気だし、熊に出会っても大変なので大声で六根清浄などと唱えながら歩いた。
高爪山頂420mの表示の道標の所からは自然林が残されている。秋に楽しみなキノコも今年は不作なのでしょうか見当たらない。
丸太の道
坂の傾斜が強まるあたりから、道には丸太で階段が造られているが半分ほど朽ちていた。山頂への最後の20段ほどは特に急な坂だ。
山頂
大福寺奥の院の観音堂
急いだので15分ほどで山頂に着く。瓦葺き3間四方の観音堂にしめなわが締められている。神仏習合のなごりなのだろう高爪神社の奥殿もいっしょになっている。
背の高い木々が周りを埋め尽くしており残念ながら展望は得られない。西側の数本でも背丈の低い木にしていただければ日本海の展望台になるだろうに。
近隣の小、中学生が記念登山される山なので展望が得られ無いのはもったいないですね。汗をかき登った山のテッペンから楽しむ風景は山登りの特典でもあるのでは。
薬師如来
観音堂の中には薬師如来(石仏)がその脇に石の地蔵菩薩が祀られている。
薬師如来とは: 東方浄瑠璃世界の教主であり、12の大願を発し、瑠璃光を以て衆生の病苦を救うとされている。
奥能登最高峰は高洲山(567m)
古くから航路の目標であり、信仰の山となっている。山頂付近には薬師堂があり、里人はこの山を嶽山(ダケヤマ)と呼ぶ。
ほとんど山頂まで車で行ける。道の駅輪島ふらっと訪夢から約10分くらい。