讃岐富士(飯野山)
標高 422m
四国は文字どおり阿波(徳島)、讃岐(香川)、伊予(愛媛)、土佐(高知)の四県であるが富士は関西に負けないほどある。
香川県には讃岐七富士といわれるようにほとんど円錐形に近い形をした山々が多数ある。
溶岩台地が侵食されこのような美しい山が出来たそうで、あちこちに同じような山が散在しておりどれが讃岐富士なのか、まちがいそうである。
山陽自動車道を倉敷で別れ瀬戸自動車道で瀬戸大橋を渡り坂出ICを下りるとすぐ目の前にあるのが飯野山ー讃岐富士である。
そこここにある円錐形をした山の中でもひときは大きくて高くて美しくて目を奪われるのが讃岐富士だ。
標高は422mであり登山道は3本ある。
丸亀コース、飯山コース、坂出コースであるが一番坂道が緩くて歩きやすいのが丸亀コースでもっともポピュラーである。また最近道が整備された飯山コースは急坂であるが利用者が増えているそうです。
そしてなぜか坂出コースはあんまり歩かれていないので道も荒れて来ている。
「讃岐には これを富士と 飯野山
かまどの煙り 絶えぬ日はなし」
飯野を「言い と ご飯(いい)」に掛けている
「讃岐には これをば富士と いいの山
朝げ煙 たたぬ日はなし」
昨夜から降り出した雨が朝になっても止まずどうしようかと迷ったがせっかく決めた山行であるし幸い小雨で、天気予報も「雨のち曇り」と報じているので決行することにして車を走らせる。
正午、坂出に着く頃には雨も止んでいた。
何故なぜなんでしょうね、讃岐は「うどん」なのか?。
私達もうどん屋に飛び込んで「讃岐うどん」で腹ごしらえをする。
何故かうまいうまいと思った。
とにかく讃岐人は一日に一回は「うどん」を食し「うどん」がなければ一日が終わらないと聞く。
ラーメン屋が無いのかなと思ったがうどん屋の向かいにラーメン屋があった。
登山の出発点は飯神社で、このお社もとは飯野山の山頂に鎮座していたそうであるが現在はこの地にある。今回は飯神社のお参りは省略して、隣の伊勢神社の鳥居をくぐり歩き出した。
(13:00)神社の横から山の裾野を切り開き団地が出来ており家並みが続く。
しばらく進むと野外活動センターがあり登山道の案内看板がある。ここから緩やかな登山道が始まる。
自動車の通れるような広い道が山を左回りにぐるっと付いている。
この登山道の脇にはビワの木が生えている。
道の脇だけに野生のように生えているので栽培されているものではないだろう。
6月下旬から7月上旬には黄色い実がたわわに実っているだろう。
ところで又話が登山には全く関係無いのですが、ビワの花はいつ咲くのか知っていますか?
ほとんどの花は春以降咲くものだが、ビワは12月に咲く。
花と実で面白いのは、夏みかんです。
普通、花が咲いている時には実が無いのですが、夏みかんは春5月に白い花が咲くが、その時前年の実が枝に付いている。
さて
広いだらだら道を一周360度グルリと展望を楽しみながら約1時間で山頂に着く。
ゆっくりゆっくり歩いたので、汗かく事も無くむしろ寒い山登りとなった。
山頂は広く薬師堂を中心に、いわくのある大岩の数々、石仏、大明神、穴不動と盛りだくさんである。三角点は石仏の後ろ北側の所にある。
薬師堂本尊の薬師如来は弘法大師が創設と伝えられている。
大岩の一個に大きな足跡がある。
「おじょも」とはこの地方に伝わる伝説で巨人の事なんじゃ。
昔々その昔、山を造るのが得意なおじょもがおっての、海を渡った長旅の疲れからか、天秤棒で担いだ後ろのふごをひっくり返して、城山と常山ができたんじゃ。
前のふごは丁寧に移してできたんが飯野山なんじゃ。
ほんで足跡が南西にある事から飯野山と象頭山を跨いで小便をして、できたんが土器川と言う人もいるんだそうじゃ。
3mくらいの大きさのこの岩を相手にボルダリングをして帰った。