神戸富士(再度山)
1998年4月26日
くもり 微風 気温20度
「神戸」は私の第二の故郷のような所である。
昨年8月大阪支店へ転勤になるまで神戸で永年ずっと勤めていたからである。永くいたのに「再度山」が「神戸富士」と呼ばれているとはつゆ知らずだったので、最近ふと手にした本を読み神戸にふるさとの富士があると知り大感激であった。
再度山(ふたたびさん)
再度山は標高469.3mであるが神戸市街からは前に位置する錨山や市章山が邪魔をして見る事が出来ない。少し離れた海面を埋め立てて造られたポートアイランドからでも山頂付近が見えるくらいである。
「延暦23年弘法大師中国に留学せらるる時、先ず当山にお詣りして海路安全を祈られ海に浮かび、しばしば風波の難に遭遇されたが遂に中国に着かれ、2年の後無事日本に帰られ再び当山に登り本尊にお礼まいりのおつとめを修せらる。実に修法ケ原の行場は其の霊蹟にして弘法大師再度登山されたるを以って時の人再度山と称するにいたる。」と由緒にある。
阪神高速上より再度山
再度山大龍寺(たいりゅうじ)
「48代称徳天皇深く仏法を信仰され日本の発展の基を仏教に求め和気清麻呂公に勅して、寺塔建立の為、阪神方面に来たらしむ。清麻呂公この山に登る途中、賊の追手におそわれ正に九死に一生の危機に際せし時、当山本尊蛇身を以って至現し給い、遂に遭難をまぬかるる事を得たるを以ってうれしさあまり堂を建立し、龍に救われた事により大龍寺と称した。
御本尊は一本彫(如意輪観世音立像)で天平時代の立派な仏として昭和4年旧国宝に指定、実に御丈2メートルなり。御本尊は実に優美なる曲線の女体にして昔より安産の腹帯を授け、又老人には中風除け御祈祷の霊験で有名なり。」との説明が山門にある。
摩耶天狗道より望む富士
再度山への道
山門までは「再度ドライブウエイ」があり車でも行けるが、六甲縦走路の鍋蓋山と市ケ原の中間にあり神戸市民の気軽に歩けるハイキングコースとして人気がある。
<<私の歩いたコース>> 三宮(11:20) ~ JR新神戸(12:00) ~ 布引の滝(12:30) ~ 貯水池(12:50) ~ 桜茶屋昼食(13:00-50) ~ 山門 ~ 太龍寺本堂(14:10) ~ 再度山(14:30-50) ~ 大師道 ~ 諏訪山公園(16:30) バスで三宮へ
毎日登山会
会社の独身寮が現在の新神戸駅の近くにあったので、寮生活の頃は毎日登山で布引の貯水池まで駆け足で歩いたものです。
神戸(旧市街地)は南側の海と北側の六甲山で挟まれた東西に細長い街のため自宅からすぐ山に登れるので毎日登山会(高取山筋、再度山筋、布引の滝筋などなど)が沢山ある。 毎日登山は山頂(目的地の茶店等)に各会の記名簿が置かれ登る毎に署名する。そしてラジオ体操をしたり詩を吟じたりする、それぞれの健康の為である。会によれば多数回登山者を表示したり表彰したりしている。
私の会社でも布引の紅葉茶屋にクラブの記名簿を置いていたのでよく記名したものです。残念な事に独身寮が無くなったり一時ハイキングが下火になった事などで、署名する人も無く(今日探したが)会社の記名簿はもう処分されてしまっていた。
新神戸駅より
新神戸駅の下を通り抜けるとすぐ街の雑踏が消える。滝まで坂はなだらか、ゆっくり歩いても20分もかからない。
鼓滝、雌滝に続き万葉の歌にも歌われた雄滝こと布引の滝がある。ここから貯水池を経て桜茶屋前の広い河原で昼食とする。まわりにはボーイスカウト、ファミリーグループや恋人達がそれぞれ楽しく集う。
太龍寺
食後、大龍寺へ向かう。山門まで約20分で長い石段を登れば本堂がある。 平安をお祈りし、本堂右手から奥へ再度山頂への道を進む。道脇には四国88ケ所の本尊石仏が点々と置かれている。道は広いが、あまり訪れる人もないせいか荒れており古い石段は崩れている。坂は結構急で岩まじりで歩きにくいが20分も登れば山頂だ。
少し汗ばんだ顔を拭い、みかんで喉をうるおす。
周りは樹木でおおわれており、ほとんど展望は望めないが僅かに摩耶山が見える。
六甲山の植樹
六甲山は江戸時代後期、ほぼ禿山だったそうです。木材や燃料用などの為伐採し、花崗岩が露出して無残な姿だったらしい。毎年のように洪水が起きた。1895年の大水害を契機に、植林が行われるようになり、今六甲が緑豊かになったのは3000万本も苗木が植えられたからです。
再度山も斜面を階段状に切り取り苗木が植えられたのです。それなのに私は展望が無いなどと文句を言っている。先人達の苦労を考えなけらばならないと反省しました。
下りは大師道を歩き、印象的な湖面を持つ「猩々池」を経て諏訪山からバスで三宮へ帰る。
2015年03月11日
くもり一時小雪 強い風 気温5度
どのような状況かなと17年ぶりに尋ねました。
再度山大龍寺 山門をくぐり参道を行く
大師堂
長い坂道を登ります。先ずは大師堂にお参りし、右手より
四国88ヶ所石仏がつづく道を奥ノ院へ。奥ノ院から右奥へ、ここより先は地道の登山道です。
山頂に近づくにつれ坂道は厳しく、岩登りの様相です。
山頂直下に、大岩の上にお大師さんが手彫りの亀が載っています。
亀岩(大岩の右上部に彫られています)
山頂、神戸道路公社の基準点があります。周りの落葉樹の葉が無い冬季から春先、少し展望がありました
観光
文化庁
神戸市北野町山本通伝統的建造物群保存地区 【港町】
神戸は港町として発達した。異人館は見ものだ。
オジロビタキ(播磨中央公園)
野鳥の画像は
http://ojro.sakura.ne.jp/
よりお借りしています