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播磨小富士山(麻生山)

(あそうさん) 標高172m


2000年02月11日
2009年07月08日



2009年07月08日撮影

 

 国宝の姫路城のすぐ東を南北に流れる川が市川で、川に沿って播但道(国道312号線)が走っている。この市川を十字に横切りJR山陽本線、山陽新幹線、山陽電鉄、国道2号線や姫路バイパスなどがひしめいている。これら山陽大動脈の姫路バイパスとJRに挟まれた所は小高い山が続き田畑の広がる風景が今も残る。このような所に目指すひときわ格好の良い麻生山はある。



2000年02月11日撮影

 麻生山(あそうさん)は標高172mあり、山の形から播磨小富士山とも言い、山頂には麻生権現と呼ぶほこらが祀られています。

 「播州名所巡覧図絵」には江戸初期に修験者が建て、地主権現と役行者を祀ると書かれている。
伝説には「神功皇后が戦勝を祈願し弦を造ろうとしたとき、弓で地をたたくとたちまち一面に麻が生え、これで弦をつくったという」とある。

文化財をたずねて

 姫路バイパスの姫路東ランプを出て、バイパス沿いに少し行き信号を右に折れると登山口であるが、今日は姫路市の観光パンフレット「文化財をたずねて麻生山、仁寿山めぐり」に沿って歩いてみた。  すべてを歩いていては一日では無理な話であるが、その点車はまことに便利だ。

八幡神社狛犬

 狛犬は別段変わったものではないが、なにが変わっているかといえば左右が逆というだけのもの。普通右が「あ」で左が「うん」らしいがここのはその配置が逆。

北原の石仏

 旧国道2号線をしばらく走り左の民家の横にたたずむ石仏を見つけた。室町期に造られたと説明にある。700年近く雨風に耐え抜いた地蔵石仏も今は、お堂の中に安置されている。

兼田の地蔵

 国道を5分くらい姫路方面に進むと兼田バス停、すぐ横に地蔵の石棺仏がある。 これも貞治4年(1365年)の年号が刻まれている。柔らかい石なのでほとんど風化で保存状態が良くはない。

河合家墓所

 河合家は姫路藩家老で数代の墓が並んでいる。  あと奥山、宮山、見野古墳群、塚などがありこの辺は古くから開けた地域だったのだとしのばれる。
麻生山の周りに居住した人々は麻生山を富士に見たてて親しんで来たに違いない。
「播磨小富士山」は貯水池にその姿を映し田畑の向こうに今も変わらず人々の生活を見守っている。



 

山道

 わずか172mの山なのでどこをどう歩こうと山頂に着くのだが、主なハイキングコースとしては南北と西からの3本がある。
南の登山口は麻生八幡神社から始まる。神社の東側の道を進むとすぐ大きな農業用貯水池があり正面の富士を水面に映してとてもきれいだった。早速写真を一枚写す

 でも高圧線が山の正面を横切り目障りこのうえない。私の姿が電線で台無しだよと富士山がないているみたいだ。
ゆるやかなセメント道を10分くらい歩くと山道となる。 山は岩山なので木々は大きくなれず、半ば禿山の感じもする。道には土は流され露出した岩盤上の岩の道である。
山を少し回るようにつけられた道はまたジグザグにもなり登り易いハイキングコースとなっている。

大岩

 中腹に10mくらいはあるだろうか、でっかい直立の岩がある。その岩で修験者たちが修行に励んだであろう、今も太い赤くさびた鉄のくさりがたらされている。  私はかついだザックを地面に置いて躊躇なく、鉄のくさりにはお世話にならないようにしながら登ったのは言うまでもない。
 登るにつれ下界を見下ろす展望は、いつも私の心をワクワクさせる。今日もその気分は間違いなくやってきた。ああ、山っていいなああ!!
35分で山頂に着いた。祝日とは言え真冬のこの山に山登りをする人は少ないと見える。誰にも会わなかった。

華厳寺

 山頂に立派な修験のお寺さんが、いまも維持されている。

 山頂はテニスコートが何面も取れるくらいとても広い。
山頂からの展望は申し分ない。南には赤白のエントツが立ち並ぶ播磨工業地帯の向こうに播磨灘を望み、東に高御位山(播磨富士)、すぐ西隣に仁寿山、北に播磨の山並みが続く。

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 のどをうるおし、パンを一口二口ほおばっていると、私と同年輩の方が上がってこられた。
この山に子供の頃からもう何十年と付き合っているという。そして山頂付近に洞窟があったのだが、今はそれがどこにあったか見当が付かないと言う。

仁寿山

 すぐ隣に山頂にテレビ塔の立つ仁寿山が見える。来たついでにこの山も登っておこうと思い、いったん鞍部まで下り登り返す。下りは鞍部まで戻るコースをとればいいのに、道無き方向に進んで往生してしまった。



2009年07月08日
 






山頂部にある露出岩をズームアップ

登山口




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