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仁川三段岩RCT


雪彦山は残暑あり
地蔵岳東稜
ノーマルルート


とき: '97.9.12夜~13
ところ: 雪彦山・地蔵岳東稜
参加者: 栄田H、森本E子、日野K、中川K

12日(金)

 午後7時半、環状線森之宮駅は結構激しいにわか雨が降っていた。神戸は晴れていたのに、大阪のこの辺だけの局地的雨か。しばらく駅で待機しようと缶 チューハイをいただいていると、日野さん、森本さんが駅から降りて見える。自転車置場へ移動すれば既に栄田車は待っていてくれた。
阪神高速から中国自動車道は池田より。道は乾いており、やはり雨は大阪だけだったようだ。
中国道は福崎で降り、午後10時まで営業しているスーパー・ウエルマートで少々の酒と食料を仕入れる。
「雪彦山」の道路標識が適当にあり、夢前(ゆめさき)川沿いに北上、橋を渡ってから4kmほどで鳥居のある公民館に到着。19:30、大阪から1時間半と随分早かった。
公民館の管理は、以前は隣の木下ちよのさんだったので、寄ってみたら、もうおやすみになっていた。(あとで聞いたら管理者は下の橋のあたりの方に替わっ たそうだ。) 公民館前でダンマットを敷いてしばらく宴会。そのうちに、大阪労山の中級コーチ陣がぞくぞくとやってきた。杉山、伊藤さんたち、青木君の車 には荒木さんたち。

13日(土)

 明るくなった5:30起床。うどんやラーメンで朝食。中級コーチのみなさんはさっさと車で七曲がりへ移動。
こちらは、ゆっくりと支度し、6:20歩いて出発。少し歩いただけで大汗がでる。夢前川源流の登山道をたどり、やがて登山道をそれて川沿いに進むが、不行(ゆかず)沢を見落としてしまい、バックして登り直す。似たように間違える他のパーティもある。
いつもなら、道のあちこちにきのこを見るのだが、今回は全然見当らない。しばらく雨がなかったからなのだろう。
不行沢のチョックストーンを越えて地蔵岳東稜の取付きに至る。荒木、小川パーティが2ピッチめを登っていらっしゃる。
われわれはゆっくり、登攀具を装備し、ではスタート。オーダーは中川、森本、日野、栄田で1パーティ。
8:00前に登攀開始。1P(ピッチ)はアナボコに指を入れて、乾いた岩を快適クライミング。テラスでは4人パーティだから少々複雑な動きになる。栄子 さんは2Pめの中川の確保、日野さんはこれから登り始める栄田君の確保。日野さんのセルフビレーと確保の方法について、栄子さんがいろいろアドバイス。
2Pめはクラックからフェース、これも快適感いっぱいでうれしい。径30cmの大木で確保。
3Pはチムニーよりフェース。この前はハングルートをとったので、私は初めてのルートか?いや、そんなことはないはず。少なくとも2回はノーマルルート を登っていると思う。しかし、思い出せない。多分、セカンドでいい加減に登ったのかもしれない。チムニーを見上げて、はて、私の技術で登れるやろか? ち と不安になる。チムニーへ入って、ずり上がってみるが動きがとれない。はてさて、どうしたものかと右のフェースを覗いてみればハーケン2枚があるではない か。やれやれと思い、A0ではい上がる。よく見ればこの右フェースにハーケンが続いている。なるほど、これなら登れる。
フットホールドに乾いた木の葉っぱを踏んだとき、ツルッと滑った。もう少しで落ちそうになってしまい、ヒヤヒヤ。
大木の2ピッチ終了点から3ピッチめの終了点、松の大木までは8mばかり足りない。ボルト2本のところまでならギリギリ、やはり3ピッチめはチムニー下で切った方がよい。
日野さんはチムニーで「お~い、どうやって登るんや!」とおっしゃるが、なんとか上手に登られる。
松の木からコンテで50mほど進み、4Pは遭難碑リッジから階段状フェース。日野さんは「ここだったら、トップ登れるわ」とおっしゃる。なかなかの上達ぶり。
最後のピッチ、5Pめは栄子さんがリード。凹角から右トラバースはなかなかバランスが難しい。右凹角から脆いフェースを直上し終了。落石があったが、なかなかきれいなクライミングだった。
頂上で休憩、行動食をとっていたら青木パーティが上がってくる。三峰の難しいルートを登って2本め、われわれはもう下山という情報を聞いて、青木君も ビールの誘いにフラフラとなったようだが、パートナーの彼女がお許しにならないので、地蔵の正面、もう1ピッチを登るという。
地蔵岳正面では5パーティが取付いていた。加古川ルートをリードする荒木さんを見て、栄子さんがつぶやく、「この1年ですごく大きくなったわね。」 意欲と実際の行動が人間を強くする。
ハイカーの3人パーティあり。男2女1、彼女は鎖を持ってぶらさがるように登る。それを男が彼女のお尻を持ち上げてあげる。手で登るなんて長続きできるわけなし。事故のもとだ。今年は事故がないらしいが、例年、毎年ここの鎖場で事故者がでるとのこと。
川から登山道に上がったところ、風のトンネルあり。秋を感じさせるさわやかさ。
七曲がりで1981年遭難死した金田哲男君を偲ぶ。真正面に展開する雪彦山の岩山。大きいすごい山だ。
下りつつ日野さんはトチの実を拾う。独特の苦みをもつトチ餅でも作られたら、よばれたい。
木下商店のおばさん(ちよのさん)はもう大分トシだがお元気、「ビールは冷蔵庫にあるからね」、よく冷えたビール、大変おいしかった。
「大分前にフキの佃煮よばれておいしかった」、といったら、大変気にされキュウリを切って出して下さる。すみません。

1997.9.14 中川好治

ビールのつまみ、キュウリありがとうございました。
木下商店さんの連絡先=〒671-21 兵庫県飾磨郡夢前町山之内坂根 木下ちよの様


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