Home >> 高山の登山記録 >> このページ


奥穂高岳と前穂高岳

吊り尾根~重太郎新道


2003年9月24日(水)

  雨

梅田(08:37発)~名神豊中IC(09:00)~大山崎バス停(09:16)~黒丸PA(15分)~東海北陸道長良川PA(15分)~清見IC~国道158号~高山~平湯温泉(14:45着)

 

 関西から上高地へ入るには東海北陸道がほぼ開通した事により松本経由よりも高山、平湯経由が便利になり今回もこのルートを利用した。濃飛バスと近鉄高速バスが共同運行している大阪~新穂高ウエストライナーで平湯下車(片道6,000円)、ここから上高地まで濃飛バスで30分である。
 
(近鉄予約センター 06-6772-1631
  http://www.kintetsu-bus.co.jp/

 朝からあめあめあめ雨雨

発車20分前に梅田のりばに着く。

ここから乗車の伊藤さんも少しして到着。同行の池上さんは大山崎からの乗車である。
平湯についても雨が降っているので「どうしようか?」と相談の結果「温泉で停滞!」と決める。

バス停すぐ横にある宿「ひらゆの森」を案内所で予約する。この宿は三井神岡鉱山の保養所であったのを温泉宿に変えたもの。 8月に新築されたばかりの合掌造りの一部屋に泊まり、直径3mの鉄鍋露天風呂はめずらしいものであった。

温泉宿「ひらゆの森」

(一泊二食8,000円 0578-9-3338)
  http://www.hirayunomori.co.jp/

2003年9月25日(木)

  雨

平湯(08:20発)~上高地(08:50)~明神(09:50/10:15)~横尾山荘(12:45着)

6時00分起床、朝風呂

今朝の天気予報によると今日も大雨、雷、洪水注意報が出ている。雨はずっと降り続いているが上下のレインコートを着て8時20分発上高地行きの濃飛バスに乗る。
上高地バスターミナルは秋の行楽シーズンなので観光客が一杯だった。

今日の昼と明日の行動食用にパンや寿司を買いザックに詰め、傘をさして出発する。

 明神では奥穂高宮に登山の安全をお願いしたが明神池の見物には入場料が250円いるので止めにした。

雨で横尾山荘に宿泊

雨の中、花などをデジカメで写しながら横尾まで歩く。
今日は涸沢まで登りたかったが傘をさしての雨中行進はここまでにして横尾山荘に宿泊とした。

 CS放送の天気予報では「雨は明け方まで」とのことだし、濡れたコートや靴などは乾燥室で完全に乾いたので、明日は気持ち良く歩けることだろう。

横尾山荘宿泊
 (一泊二食8,500円 0263-95-2421)お風呂あり、9時消灯

(濃飛乗合自動車 0577-32-1688)

2003年9月26日(金)

  晴れ

山荘(06:45)~本谷橋(08:15/25)~涸沢ヒュッテ(10:20/50)~ザイテングラード基点(12:10/40昼食)~穂高山荘(13:45着) 涸沢岳往復(約50分)

二日続きの雨は止んだ

 5時10分起床、外を見ると幸いなことに二日続きの雨は止んでいる。
6畳の部屋に3人きりだったし部屋は暖かく布団に毛布も二枚づつありシャツ一枚で良く眠れた。

 朝食(05:45)がうまい、ごはんをおかわりし味噌汁をすする。
出発は(06:45)とゆっくりしたものだった。
 山荘前の横尾橋を渡り樹林帯を進むとニホンカモシカが川岸に遊び、左に屏風岩の大岩壁を望む。
本谷橋のたもとに美しい紫のトリカブト、本谷出合を過ぎれば朝のガスも晴れ上がり横尾本谷の長大な長い急降下の一筋の白い水の流れ、正面には奥穂高岳が姿を現わした。


 色づき始めたナナカマドの赤、ダケカンバの黄、ハイマツの緑はすばらしい錦秋の眺めである。
下山中の出会う人達は「今年の紅葉はまだまだ」と云われるが、いつも思うような紅葉にはなかなか出会えないもの。

ナナカマド

前穂北尾根

 雲ひとつ見当たらない青空、奥穂高岳の岩峰と吊り尾根に前穂高岳、白出コルの穂高山荘、北岳に屹立する涸沢槍岳が涸沢カールを形作る。涸沢ヒュッテで展望を堪能し、涸沢小屋経由でカールを登る。

ザイテングラード

ザイテングラード基点でお寿司をほおばりながら眼下の色とりどりのテント場や蝶ヶ岳、三角錐の常念岳を正面に眺望する。

 支尾根とか支稜のことらしいザイテングラード(ドイツ語)は岩尾根登りで、とても楽しい尾根であるが岩登りに慣れない人にとってはとても辛い所でもあるので注意して登ろう。
私は山荘に着いてゆっくりしたが、池上さんと伊藤さんは涸沢岳を往復する。
あいにくガスが湧きあがり展望はいまひとつだった反面、ブロッケンが現れ虹の中の自分に感動したそうだ。

 暑いくらいの山荘前庭に寝転び、上空を流れるガスを見ながら無の境地に時間が過ぎ行く。
二羽のトビが上昇気流に乗り奥穂高岳より高く飛んだ。

穂高山荘宿泊

一泊二食8,600円弁当1,000円 090-7869-0045
お茶-300円、水-無料で洗顔、手洗いなどできる。
9時消灯

2003年9月27日(土)

 秋晴れ

山荘(06:45)~奥穂高岳頂上(07:20/40)~吊尾根基点(08:20/30)~最低コル(09:05)~紀美子平(09:30/40)~前穂高岳山頂(10:10/30)~紀美子平(10:55)~昼食(12:40/13:10)~岳沢ヒュッテ(13:35/50)~上高地(15:30)

奥穂山頂

槍への稜線

歯ぎしりには参った

5時10分起床
これは全く不幸な出来事なのだが穂高山荘では15人部屋で一晩中“ギリギリ、ガリガリ”と歯ぎしりをする中年男がいた。
いびきには相当強くなったが、この歯ぎしりには参った。
(室内は朝9℃と暖かかった。布団、毛布二枚、一畳に一人)

朝焼けの笠ヶ岳



イワヒバリ

 今日も快晴、天高くである

山荘から奥穂高岳へはすぐ梯子、クサリがつづくので渋滞していたので15分ほど待たされる。

ここを抜ければスイスイと山頂へ着く。
日本で第三の高峰なのでここから展望する山名を挙げるまでも無く富士山はもとより加賀の白山まで見ることが出来た。

バンザーイ


雲海に浮かぶ富士山

遠く南アルプスの向こうに富士山が浮かんでいる

 膝の違和感や腰の痛みをこらえ吊り尾根を越え厳しい岩を這い上がり前穂高岳に登れば富士山がまたまた近くなる。
眼前に展開する奥穂高岳ジャンダルムから西穂高への稜線、前穂高岳の北尾根もいまだ縦走した事の無い尾根であるが、もうこの足では歩けないなあと感じる。

 重太郎新道も今日はしんどい下りとなった。
岳沢ヒュッテからの樹林帯を伊藤さんのペースで私にとっては少し早めに歩いたもんだから足に堪えた。

上高地(15:40)~バス~平湯温泉(16:10/17:03)~高山(18:00着)

高山駅近くの民宿「初田荘」で泊まる(素泊まり4,000円)

2003年9月28日(日)

 快晴

高山(07:00発)~東海北陸道清見IC(07:30)~荘川バス停(15分)~関PA(15分)~黒丸PA(15分)~梅田(11:45着)

 05:40起床

 民宿の前にある24時間オープンのコンビニで買ったサンドイッチとヨーグルト朝食を済ませ、筋肉痛の足を引きずって宮川の朝市を見物してから7時発ウエストライナーで帰阪する。

 穂高山荘で見た天の川が南北にながれる満天の星空、南アルプスの北岳や富士山、涸沢の紅葉、雨の上高地に平湯の露天風呂などなどはこの山行の忘れ得ぬ思い出となった。

 良き思い出と共に筋肉痛は私を一週間にわたって苦しめる事となった。


岳沢を 走り下りて 筋肉痛


Home >> 高山 >> このページ