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唐 松 岳


八方尾根を登る


2002年08月06日(火)

 京都八条口は深夜高速バスの発着所となっている。ごったがえしたターミナルを23時発の白馬行き「さわやか信州」号は時間通り出発した。

途中3回ほどサービスエリアで休憩をとり翌朝6時15分白馬八方アルピコバスターミナルに到着。
バスはなんでこんなにも冷房を強くきかすのかと思うがシャツをはおりがまんする。

2002年08月07日(水)

 下車後八方尾根ゴンドラリフト「Adam」乗り場まで約10分歩く。
頭は寝不足ですっきりしない。この時季、スキー用のゴンドラ始発は7時。乗り場の待合所でミルクとサンドイッチの朝食を摂りながら時間待ち。
1850m地点(第1ケルン)まで6人乗りゴンドラリフトとアルペンペアーリフトにグラードクワッドリフトを乗り継いで15分で行けるので、八方尾根を下から歩いて登る人は皆無のようだ。

片道1400円であるが、ザックの重量が10kgを超えると400円の荷物料金が加算される。
(私のザックは12kg)

 ゴンドラ降り場とリフト乗り場の付近(兎平)には高層湿原がある。
湿原には可憐な花達が咲き競っていた。しばらく板で作られた遊歩道を散策する。
グラードクワッドリフトを降りるとあたりはまだ朝霧の中だった。

 この第1ケルンから標高2060mにある八方池までは八方尾根自然研究路と銘打ったトレッキングコースである。八方山ケルンまでは石畳の道が続き、急登だが難なく歩けるので結構な高齢者まで高山の自然を満喫できるところとなっている。それから第2ケルン、八方ケルンを経て第3ケルンのある八方池まで登ると右に不帰ノ嶮、白馬三山、左に五竜岳、鹿島槍ケ岳の展望がある。

不帰ノ嶮は後立山連峰にあるもう一つの八峰のキレットと共にちょっぴりスリルのある所である。明日白馬まで縦走するので通らねばならない。

 (08:45)第3ケルンに着く頃、左は完全に晴れあがり五竜岳、その奥に昨年登った双耳峰の鹿島槍ケ岳の山塊を目にする。

右手に見えるはずの白馬三山は頂上部分が白く湧き上がる雲に隠されていた。
花あり、池あり、展望あり素晴らしいところだ。ウグイスも名の判らない小鳥達も楽しそうにさえずる。

汗をかいた後の身体に吹く風はさわやか、もう秋のとんぼも飛びまわっている。

 (10:05)丸山あたりでは、もう夜行バスの寝不足でバテバテ。歩いたり止ったり休んだりとルート図にある時間とおりには歩けなかった。

 唐松岳頂上山荘に(11:20)着くころ、それまでのさわやかな風は強くなり始めていた。

五竜岳の方へ縦走する登山者達は休憩もそこそこに出発して行くが私は夜行バス登山のため、今日はここで一泊する。
宿泊の受付は12時からとなっているのでそれまで山荘前の広場で持参のおにぎり弁当を食べながらくつろぐ。

 夕食の始まる5時までゆったりとできた。
アルプスのお目当ての花「コマクサ」が山荘横の斜面にたくさん群生しているのだが、残念ながら最盛期は先週あたりだったのだろうか、今は少ししおれてしまっていた。
夕食後から日没までが写真を趣味とする者にとって絶好の時間なのだが私は写真を撮るのは記録のためだけなので、ばたばたしない。

ブロッケンを体験

ブロッケンを体験したのは初めてのことであるが、日没寸前、東側の雲海に丸くかかる虹の中に自分の影を映す。


 今日は水曜日なので、夏山最盛期の人気コースであるが登山者は割と少ない。テントも5張り、山荘も4分の一程度か。今宵はゆっくり寝むれそうだ。
明日の白馬岳へ縦走の夢を見よう。


手を振れば 影も手を振る

 ブロッケン


さわやか信州号 大阪・京都~白馬
    片道8000円 往復12000円

ロープウエイ 八方~第1ケルン
    片道1400円

唐松頂上山荘 1泊2食
   8600円 弁当 1300円          

山荘電話 090-5204-7876
  山荘は予約なしで泊まれます。

 

不帰ノ嶮~白馬三山の記録へつづく


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