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神内富士
(大烏帽子山)

標高 362.1m


2002年07月27日(土)
 小雨くもり・風弱し・25℃

紀宝町の富士パート2

 三重県南牟婁郡紀宝町に「ふるさとの富士」が二つ(こうのうちふじ神内富士とふなだふじ鮒田富士)ある。
昨日「鮒田富士」を訪ね夜は同町営の浅里にある素晴らしい飛雪の滝キャンプ場にて一泊した。

 ここはよく降るねえ。大阪は36℃のカンカン照りらしいのに、夕方5時過ぎから降り出した雨は夜通し降りつづけ、朝5時目覚めた時も大雨が止まない。食事を済ませしばらく待ち小雨になったので07:50キャンプ場を後にする。

神内神社

 先ずは神内富士の愛称名が採られている神内神社(子安神社)へ。社は天然記念物に指定されたうっそうとした大木で囲まれ、社殿は巨大な岩そのもの。雨降りのこの日は薄暗く不気味な雰囲気だった。

神内富士

 正式名は大烏帽子山、山頂に三等三角点があり標高は362.1mの里山である。幸運にも雨は止んできたが、雲は低く垂れ写真は上手く撮れなかった。

里山ハイキング道

 紀宝町では町内の最高峰である「子ノ泊山(906.7m)」と「大烏帽子山」のハイキング道を整備している。今日、「子ノ泊山」も登る予定であったが、残念ながら悪天候のためあきらめる。
 里山おえぼしさんには四方から山道が山頂へ伸びている。
 
①神内ルート、②うわの上野井田ルート、③平見ルート、④小畑ルートなどなど。
 
 距離は①~③は3~4km、④は中腹の登山口まで車で行けるので1.1kmと短い。
 紀宝町役場T氏の推薦コースである小畑ルートを登ることにしてパイロットみかん園を通り小畑へ向う。 みかん園から望めるはずの山頂も小雨でかすむ。

電動のこぎり

 靴を履き替え登る準備をしていると、地元のおじさん(Kさん)から「上まで登るのかね」と声がかかる。「70、80になると重たーてなぁ」などと言いながらチェーンソーや油を準備されている。
 聞けば「山頂の見晴らしを良くする為、山頂に茂った木を切って欲しいと町役場から頼まれたのでもう一人の方(Oさん)と二人で木を切りに登られるとのこと。
 私は少し若いし、ザックも水だけで空っぽなので、「私が担いで行きましょう」とのこぎりの歯を上にしザックに押し込む。

悲しい廃段々畑

 ルート説明板から山に入る(09:30)と古い石畳の道がゆるやかに続く。小畑には平地がほとんどない集落。山から流れる谷川に営々と石積みをして段々畑を造り上げ稲作をしてきたのだろう。しかし今その畑には桧木が植えられ、石積みは半ば崩れそう、だが農林作業用に造られた石畳は今も健在。

Kさんご夫婦で草刈

 石畳道は平見ルートと合わさる所まで続き(09:50)ここから上に段々畑は無い。谷沿いの道は山頂から北へ伸びた尾根に出て、この尾根を進む。西斜面は小畑集落の持ち山だそうで、桧木が植林されている。全く間伐も枝打ちもされていないようだ。
 ところが石畳道も、上部の山道も小木や雑草がきれいに刈られている。Kさんご夫婦がいつも刈られているとお聞きして、山歩きを趣味としている者にとって大いに感謝すべきことだと思う。山道の消えた山に随分登ったが、山道は誰かが守らないと消えてしまうものなのだ。

山頂の展望と木の伐採

 (10:10)山頂に着く。時折、乳白色の雲が切れると浜に打ち寄せる白い波の線が輝く太平洋が東に望まれる。山桜の大木が白い展望台の横に育っている山頂へ初日の出を見るために沢山の人が登るそうだ。この桜木を切る為にKさんとOさんは来たのだ。



Kさんと山頂の展望台にて

 私はもったいなあと思ったけど役場の人の指示だから仕方なく切ってしまったが。。。。他の雑木をも切り開いたが、高い桧木はそのままなので、このままでは小畑の里の展望は無かった。

 25℃と気温は低い。伐採が終わる頃天気は回復し青空と七里御浜の素晴らしい展望をいただく。(11:45)またのこぎりをザックに詰め下山する。(12:15)登山口着。

飛雪の滝

 飛ぶしぶきを雪に見たて「飛雪の滝」と名付けらる。
落差30m、幅12mあり、3日間降り続いた雨で水量が多く正に飛ぶ飛沫は雪けむりの様相である。

「ゴーゴーと 飛ぶしぶきは 猛吹雪き」

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