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日高富士(真妻山)

標高 523.3m


12月31日
  晴れのち曇り 気温12℃

JR立花集合 07:00~湾岸道~阪和道~御坊 ~山野小学校(登山口) 09:50

 年末から年始にかけての山行は二度目である。一度目は山に興味を持ち始めたばかりの頃で、四国の「剣山」だった。雪が降っており中腹のお寺の本堂で寝袋に入って寝ようとしたが寒くて寝られず焚き火をした事が記憶にある。

今回は31日に「真妻山」(まづまやま)元旦に「白馬山」(しらまやま)を登ろうと二人で出かけた。



登山口近くより展望

 真妻山は標高523mで東西につらなる山脈の西の端に位置する一峰です。別名「日高富士」と呼ばれ、山脈の北山裾を東西に流れる日高川の河口方面から望むときれいなコニーデ型の富士に見える。(下記画像)



煙樹が浜より(カシミール3Dで作成)

  

 由緒は書によると「応神天皇の治世、伊都(いと)の丹生(にゅう)に天下った丹生都姫神(にゅうつひめしん)が遷座の地を探し求め、再び下り立ったところが、ここ真妻山です。
真妻は姫神の美称でもあり、その後この地方の産土神として崇められた。」とある。

 丹生都姫神は天照皇大神の妹神で奈良県や和歌山県には、「丹生」の地名は多い。特に高野山に登る「町石道」のなかほどにある海抜500mの盆地ー天野の里にある「丹生都比売神社」(にゅうつひめじんじゃ)は有名です。

登山口の山野(さんや)小学校


  

 (電車の場合はJR紀勢本線和佐駅からタクシーで15分)に車を停め出発。
舗装された農道を15分くらい行った所で、昼食の材料をクルマの中に置き忘れた事に気が付き引き返す。取って返すとき、通り掛かりの農家のおっちゃんの車に載せていただき楽賃楽賃。
道の両側はミカン畑が続く。採れば盗人だが、落ちているのを拾うのならばいいだろうと拾って味見する。結構なお味でした。

 緩やかな舗装された農林道を約80分くらい登ると車道は終点となり、いよいよ山道となる。道標は1~2ヶ所しかないが道は一本道でよく踏まれており歩き易く迷う事はない。
山頂手前の430m峰を正面に見て登るにつれ、背後には紀伊水道方面の見晴らしが良くなる。穏やかな大晦日の登山を楽しむ為にあせらず、ゆっくりと、のんびりと、ぼんやりと進む。

 穏やかだった日和も高度が増すにつれパラパラと小雨が降ったり、風が強くなり冷たく寒い。430m峰を越すと植林はなくなり自然林で落葉樹のため空が開け明るい。
テッペンへ最後の急斜面に息を切らすと、曇っていた空は晴れてきたし山頂での360度の展望が待っていた。(11:53着)

 山頂は東西に細長くて草原で木は一本も無くすばらしい紀州の山々が見渡せるー北に矢筈岳、北東に清冷山や白馬山、東は日高川から田辺湾が遠望できた。また山頂に祭られていたのは丹生都姫神ではなくなぜなのか知らないが十一面観音様でした。

 元旦には地元の人達が初日の出を拝む為たくさん登られるそうで、雑煮でも接待されるのでしょうかその準備は整っていました。
観音様の小祠の脇で風をよけ、いつもの「うどん定食」で昼休み。

 12時45分、下山は北への尾根を下る大滝川ルートとした。この道は400mを急下降となっています。杉などの植林の中をジグザグに、また岩まじりの沢に沿った急坂を膝をガクガクいわせながら下った。13時35分に大滝川の登山口着。

月照寺のこと

 ここからすぐの所に江戸時代の念仏行者徳本(とくほん)上人が苦行したと言われる「月照寺」があります。お参りに立ち寄ったところ、おじいさんに話し掛けられ村の事やら上人のことなど詳しくお話になる。その上、山野小学校まで車で送って上げようと言われる。
アスファルト道を40分も歩くのはしんどいなあと思っていたので好意を無にせず有難くちゃっかりと便乗しました。

さて今夜の宿舎となるのはオートキャンプ場です。

笠松キャンプ場

 水道やトイレ完備で車一台520円との表示があるも、これは夏季のシーズン中のみで今は利用する客もなさそうで我々のみ。無料でありがたく利用させていただく。
軽自動車のワゴン車は中で大人が二人ゆっくりと寝る事が出来るので寒い冬などテント替わりに良く利用している。もちろん、この夜も車中で暖かく寝ることが出来ました。

「白馬の里」のこと

 「白馬山」のことはこの人に聞きなさいと前もって役場の人に伺っていた。訪ねると私達を見ず知らずなのに、家に招きいれて正月のお神酒やらお雑煮までふるまってくれました。村人の心尽くしにひどく感動させられました。
しかも八合目まで林道を車で送ってくれたりと楽な登山となった。「春から縁起がいいなあ」と言うべきか、これは辞退すべきだったか。


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