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伊賀富士(倶留尊山)

いがふじ (くろそやま)
標高 1,037.6 m


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鎧岳より展望
(中央が富士、その右が二本ボソ)

1996年10月27日(日)
晴れ・風弱し・25℃

伊賀の富士パート3

 3つある伊賀富士の中で形の美しいのは「尼ケ岳」、次に「南宮山」だがこの「倶留尊山」は標高でナンバーワンである。室生火山群の中でも最高の1,037.6mを誇っている。  
室生火山群は奈良県と三重県の県境付近にあり倶留尊山頂と南北の稜線は県境上に位置する。またこの室生火山群にある山々は一種独特の山形をしているので、初めてこの地を訪れたとき私は非常に驚きの目で眺めた事を思い出す。

奇妙峰の数々

 奇形の山々であるが一つとして同じものが無い。奈良県側では曽爾村の鎧岳(鎧の格好に見えるのだが他の方角から見るとピラミッド型の鋭鋒)、兜岳(丸い兜の形)、屏風岩(壮大な柱状摂理)をもつ住塚山などがある。三重県側には双耳峰である雄大な大洞山がドーンと聳える。その北には伊賀富士こと尼ケ岳が美しい。


左 兜岳、右 鎧岳 

南から北へ縦走

 倶留尊山の南稜と亀山との鞍部は亀山峠と呼ばれ、東海自然歩道が通っている。峠の東は池の平(草原)、西は曽爾高原と呼ばれるススキの名所が広がっている。秋にはこのススキを求めて観光客が押し寄せる所でもありバスも増便される。
亀山の南に、これまたすごい山「こごやま古光山」が連なっている。少し長距離であるが私は秋のハイキング絶好の日和にこの古光山から北へ縦走した。

名張よりバスで

 近鉄大阪線の名張駅から三重交通バスかけ掛車庫行きバス(08:55)に乗る。太郎路バス停に09:34着。バス停すぐ前に杉の大木(天王杉)のある川上神社にいつものように今日の山行の無事を祈り出発する。
曽爾高原へのバス道を10分くらい進み分岐でバス道と別れ、次の分岐で右の未舗装の林道古光山線へ入る。このあたり林道がいくつか分かれるのでどの道を進むかは地図を見ながらもう感である。幸い道を間違えることなく登れたのだがとにかく道標など全く無い。林道終点には広場があり、ここからは山道となる。比較的緩やかな山道を15分ほどでフカタワに着く。

急坂だあ

 フカタワからの古光山(953m)への登り道は片側に白い太いロープが山頂まで設置されている。それこそ木の根、笹の枝をつかんで登らねばならない急坂である。ザックをかついでしばらく登って行くが、坂が急すぎて怖くなりザックを途中で木にくくりつけ放置しカメラだけ持って登る。
南峰から登ってきた方も「きつい登りですね」と私と同感である。山頂には木が茂って展望半分。フカタワヘ引き換えし「後古光山」(892m)への登りも同じような急坂でこちらは道の両側に白いロープが設置されている。
後古光山は展望良好、360度の見晴らしである。ここで昼食休憩40分。


古光山よりの展望

いよいよ伊賀富士へ

 笹原の緩やかな尾根を長尾峠へ下り亀山(849m)へ登り返す。前方に曽爾高原の白く輝くススキ穂の原、少年自然の家の赤い屋根、倶留尊山が望める。

後古光山より展望

 亀山峠から二本ボソへの途中に管理小屋がありこの小屋から先は通行料500円が必要である。(倶留尊山は個人の持ち山なので入山料を徴収―関西では二上山の雄岳でも必要)
二本ボソは断崖絶壁の頂上でさえぎるものが無い展望が得られる。振り返れば古光山への尾根道、はるか南に三峰山や高見山がかすんでいる。東に尼ケ岳(伊賀富士)が左右均等に美しい稜線を引いている。
倶留尊山へは二本ボソからロープの下がった急な岩場を20分くらいで着く。山頂では北側を除き展望が得られる。

 当初、亀山峠へ引き返す予定であったが古光山で会った単独行の人が西浦峠から中太郎へ下山というので(少し近道かな)同行する。ところが地図を読み違え、ブッシュに迷い込んだりする。16:06発のバスに間に合わすため急ぎに急ぐ。暗くなっている杉林の中を小走り、つまずかなかったのが不思議なくらいである。

 定刻のバスは満員で乗れなかったが、すぐに臨時のバスがありラッキーであった。

 健脚向きコースであったが満足でき、また歩いてみたい。

倶留尊山 入山料取るなり 500円

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