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播磨富士(雄岡山・雌岡山


1998年2月1日
 曇り、風少々、気温9℃

おっこやま、めっこやま

 「おっこやま、めっこやま」と親しまれている山が神戸の北西の地、西区にある。女体山とか男体山など男女が山名になっている山で、ここでは雌雄が対になっている。

神出神社

 雌岡山(めっこやま)の山頂に神出神社が鎮座しておられる。

  その由緒に「この地にニ山がある、東を雄岡山(241m)西を雌岡山(249m)古くから信仰の対象とされている。神代に素盞鳴命(すさのおのみこと)、希稲田姫命(くしいなだひめのみこと)の二神がこの雌岡山に降臨され薬草を採取して住民の病苦を救い、農耕を指導された。
 二神の間に多くの神神がお生まれになり、そのうち大己貴命(おおなむちのみこと)はこの地でご生誕されたと言う。この事からこの地を神出(かんで)と言うようになった。 降る大同4年平城天皇諸国巡幸のときこの地に立ち寄られ、神代の古事をしのび三柱の神を勧請祭祀された。これが神出神社の起こりである。明治7年2月に村社、同14年郷社となった。」とある。

神戸電鉄で

 新開地駅から関西で運賃の一番高い電車で約50分揺られると緑ヶ丘駅に着く。西に出て広野ゴルフ場(名門)に沿って南にすこし歩くと民家の横に左へ入ってゆく山への道がある。(入り口がわかりにくい)

まづ雄岡山へ

 里山の低山で山道は四方から伸びており、どの道をたどろうとも上に向かえば山頂に着く。神の宿る山なのかどうかは知らないが植林はされておらず自然の雑木の林が山頂まで続いており、春には小鳥がさえづり秋にはキノコなども豊富に出るにちがいない。
ゆっくり歩いても駅から30分で山頂に立つことが出来る。標高は241mですが一等の三角点があります。山頂は東西に細長くかなり広くてお稲荷さんの祠がポツンと寂しく置かれてあり、南方面には田園が見渡せるし、西には雌岡山への尾根が続く。

雌岡山へ

 おっこやまから30分くらいだが、途中に神戸市が植林した梅林がめっこやまの中腹にあります。(私が訪れたこの日はまだ一分咲きでしたが)
この梅林越しに見る雄岡山(写真参照)は、なだらかに裾野を広げたとても美しい山容です。ほんまにステキな山です。

咲き始めた梅林からの雄岡山の美しい眺め

 めっこやまへの道は、山頂にある神出神社への舗装された車道を歩く事になる。由緒のとおり歴史ある立派なお社があり、正面から見渡すと神出の里が一望のもとです。田畑、岡、小山や点々と家の立つ山里が続き、ぶどう畑と神戸市立のワイン城が見える。
 目をもう少し前に進めると明石海峡に架かる世界一の大橋も見る事が出来ました。

裸石、姫石神社

 「めっこ」にちなんでなのかどうか定かでないものの神出神社のすぐ裏手に男女のシンボルを主神とする姫石神社があります。
正面から中を見ていると、地元のおじさんが「そこじゃない裏にある」と教えてくれる。裏側に回り格子から覗くとその形をした大きな石が二つ置かれています。
神社の横斜面にはユキワリソウの自生地があり「絶滅しようとしているので皆で守りましょう」との表示が立ててあります。

ワイン城

 今日の歩く予定はワイン城を越え、太山寺から学園都市駅(神戸地下鉄)まで約20Kmのコースです。ワイン城と言っても「お城」ではありません。神戸市がこの地域の開発の為、小山や岡を切り開き神出の農家の人達にブドウを作る契約で貸し付け、そのブドウを買い上げ「神戸ワイン」を生産している所です。ここをワイン城と名づけ農業公園として観光客にも開放。

 昼食後は長い長いルートを歩きに歩く。4時間小山越え谷越え里を歩き太山寺に着く。三身山、五味ガ平の八葉蓮華の中にあるこのお寺は神戸で唯一の国宝の本堂を持つ。
30数年前にここを訪れた時の事が、昨日の事のように思い出された。

太山寺温泉

 お寺山門のすぐ横にラジュウム温泉会館(神戸市営)があり大勢の客で賑わっています。私も一時の平安を求め入浴し、今ある健康をありがたいものだと感じた。それにしても今日は朝から歩きとおしだったので足が痛い。ここから駅までまだ30分は歩かねばならないのだ。

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